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グリーンの芝目の読み方、順目や逆目って?抑えておきたいポイント

今回はティーチングプロの筆者がグリーンの読みで欠かせない芝目の読み方についてお伝えします。

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ゴルフで一番使うクラブはパターです。パターが上手ければゴルフは簡単になります。それではパターが上手いとはどのようなことを指すのでしょうか?まず思い浮かべるのはパッティングストロークや距離感の出し方だと思います。この2つができていれば自分の狙ったところにボールを打つことができるのは間違いありません。

しかし自分の狙いが違えば当然カップに入るはずもなく、グリーンが正しく読めて初めてカップインできるのです。もちろんグリーンが正しく読めていなくても入ることはあるでしょう。ですがそれは偶然カップインしたに過ぎません。今回はグリーンの読みで欠かせない芝目の読み方についてお伝えします。この記事を読めばグリーンの読みが良くなるに違いありません。

芝目とは?芝目の与える影響

知っている人も多いと思いますが、芝目とは芝の生えている方向です。一般的には順目と逆目があります。当然横の向きに生えていれば横目なのでしょうが、あまり一般的な表現ではなく横に生えている場合は、左から右に順目などと表現することが多い印象です。ゴルフをしていると順目だから速いとか、逆目だから遅いなどの表現を聞いたことがあると思います。これは芝目が順目だとボールが良く転がり、逆目だとあまり転がらないことを言っているのです。芝目はグリーン上だけにあるわけでなく、芝が生えていれば様々な影響で芝目ができます。

どうして芝目ができるのか?

芝目は様々な影響でできます。芝目ができる主な影響をお伝えします。

1.水の流れる影響
2.太陽の影響
3.人の歩く影響
4.芝の長さの影響

大きく分けるとこのような影響で芝目は決まっていきます。1つずつ説明していきます。

1.水の流れる影響

1番影響を与えると思われるのが、水の流れる方向に芝目が向くことです。知っての通り水は高い所から低い所に流れます。水が流れる方向に芝も倒れるのは普通のことです。よく富士山の周辺のコースは富士山から見て順目と言われますが地形がそうさせているのでしょう。池や海が近くにある場合はその方向に順目になっていることが多いので覚えておくと役に立つかもしれません。

2.太陽の影響

芝は植物である以上、太陽の影響も無視できません。多くの植物と同じで芝も光の方向に芝が倒れます。昼の太陽が輝く時間に芝が伸びるので太陽の落ちる西側に倒れる傾向があります。池など太陽の光が反射する場所が近い時はそっちに向かって芝が倒れることも多いようです。

3.人の歩く影響

芝目は人工的にも作られます。人が歩く方向に向かって倒れていくのです。1番分かりやすいのがグリーン周りのラフです。グリーン手前のラフはグリーンに向かって順目になっていて、グリーン奥のラフは歩いて行く方に倒れています。特に毎回カートが止まる場所が決まっている場合はカートに向かって芝は倒れています。グリーン上でもこれと同じことが起こります。

4.芝の長さの影響

芝目は芝が長ければ長いほどハッキリとでます。グリーン上の芝目が読みにくい人がいるのはこのためです。ラフのような長い芝なら芝が倒れている方向が一目でわかると思いますがグリーン上の短く刈り込んである芝では上級者でも判断が難しいこともあります。芝は成長しているので午前中より午後の方が伸びてきます。そのため午前中よりも午後の方が芝目の影響が強いと言えます。

芝目の読み方

順目は速くなり、逆目は遅くなることがわかっても、芝目を読めないと意味がありません。芝目を読む方法はいくつかあります。芝を近くで見ると芝の倒れている方向がわかると思います。問題はその倒れ方が順目なのか、逆目なのかということです。順目の場合は倒れている方を見るとやや白っぽく見えて、逆目の場合は暗く見えます。もしわからなければ同じ場所を反対側から見てみると光の反射で芝の色が違うのがわかると思います。
余談ですがフェアウェイなら簡単にわかります。フェアウェイが縦のシマシマ模様になっているのを見たことがあると思います。あれが順目と逆目です。フェアウェイはトラクターのような機械で刈っているので白っぽく見える方は奥に向かって刈っている場合、暗くなっているのは手前に向かって刈っているので機械の重さで芝が倒れる為です。
他にはカップ周りを見ると分かりやすいかもしれません。グリーン面よりカップを切った所の方が芝が伸びているのがわかるからです。カップの淵をよく観察すると芝が少し伸びているので順目なのか逆目なのかわかると思います。芝目を知りたいからとグリーンを撫でる様に触るとペナルティになるので、もし触るなら競技やコンペでなくプライベートラウンドの時に触るのが良いのではないでしょうか?

芝の種類と芝目

芝目はどの種類の芝にもできますが、芝の種類によって芝目の影響が変わってきます。日本のグリーンで主流なのはベント芝と高麗芝です。最近ではバミューダ芝のグリーンも増えてきました。この3つのグリーンについてお伝えします。

1.ベント芝

まず1番グリーンに使われることの多いのがベント芝です。元々日本に無かった芝で西洋芝としても有名です。ベント芝と言っても色々な種類があり、その芝の種類によっても芝の強さが異なります。一般的に高麗芝より1本1本が細く柔らかいのが特徴です。芝と芝の間が少なく均一のグリーンになる印象です。スピンの掛かり方が一定になり、パットではイレギュラーな転がりがあまりないグリーンです。芝が弱いので芝目の影響は少ないのが特徴です。寒い地域ではグリーンだけでなくフェアウェイやラフに使われることも多く、ターフを取ると草鞋のような形のまま芝が削られていきます。

2.高麗芝

日本に昔からあるのが高麗芝です。昔からあるようなコースでは高麗グリーンを使用しているかもしれません。高麗芝は芝の1本1本が強くゲジゲジしているのが特徴です。暖地型の芝で西日本を中心に使用されています。反対に寒い地方ではあまり使われていません。ベント芝と比べると芝が密集しておらずその分太くて強くできています。芝の向きによりスピンの掛かり具合が変わり、パターでは芝目の影響を受けます。特に止まり際に影響を受けやすく芝目や傾斜の影響を受けるでしょう。日本の多くのゴルフ場ではフェアウェイやラフは野芝や高麗芝です。ターフを取ると芝がバラバラになるのが特徴です。

3.バミューダ芝

最近増えてきているのがバミューダグリーンです。以前から沖縄やグアム、ハワイのような暑いゴルフ場で採用されていました。以前は暑さには強いものの芝目が強く癖があるため敬遠されていましたが、品種改良によって芝目の影響が少なく転がりも良くなっているのでバミューダグリーンを採用しているゴルフ場が増えてきています。芝目の影響が少なくなったと言ってもベントグリーンよりは芝目の影響を受けるので注意しましょう。

傾斜と芝目、影響が大きいのはどっち?

芝目と傾斜どちらが転がりに影響を与えるのか気になる人が多いと思います。当然芝によって芝目がきついグリーンもありますが、多くのグリーンでは傾斜の方が転がりに影響を与えます。高麗グリーンが芝の影響を受けやすいからと言っても傾斜が左から右になっているのをボールが左に曲がるのはめったにありません。芝目が強くても大抵の場合、ボールの勢いが弱くなって止まり際に芝目の影響を受ける程度です。ベント芝ならほとんど傾斜だけ読んでいれば問題ないでしょう。芝目がかなり強い場所は富士山周辺のゴルフ場や海沿いのゴルフ場のような1部のゴルフ場だけです。

芝目を読むのにあると便利なサングラス

芝目を読むのに重要な光。ゴルフ用のサングラスを使用することで芝目は読みやすくなります。ゴルフ用のサングラスは偏光レンズなので余分な光だけさえぎってくれます。偏光レンズをかけると芝がくっきり見えるので立体感が増します。このため芝の倒れている方向が分かりやすくなるのです。グリーンの傾斜や芝目が読めない人はサングラスをかければ読めるようになる可能性があるので試す価値はあるでしょう。当然サングラスなので目の保護もしますし、ショットではボールの行方がはっきり分かるので持っていない人はゴルフ用のサングラスの購入をおすすめします。

グリーンの傾斜と芝目を読むアプリ

グリーンの傾斜や芝目をしっかり読むのはプロでも難しい作業です。スマートフォンのアプリを使えば簡単にグリーン上の傾斜と芝目が簡単に読めます。そのアプリとはGRAIN readerです。使い方も簡単です。GRAIN readerを開きスマホをカップの方向に向けて膝の高さにセットしてスタートボタンを押すだけです。たったこれだけで1秒後にグリーンを撮影して芝目を表示させることができます。傾斜の測り方も似たような感じです。傾斜を測りたい場合は傾斜を測りたい場所に直接スマートフォンを置いてスタートボタンを押すだけです。これだけの簡単操作で何度傾いているのか分かるので、このアプリを普段から使用していれば感覚を養うことができるのでおすすめです。

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まとめ

芝目の読み方や種類、その他知っておくとよいことについて解説しましたが、いかがでしたでしょうか。ボールをカップに入れるためには正しいストロークが必要ですが、それ以前にグリーンを正しく読まなくてはいけません。グリーンを読むには傾斜はもちろんですが、芝目が影響がある場合もあります。

芝目は様々な影響でつきます。水の流れる方向だったり、太陽の影響、人が歩くためにできたりもするのです。ベントグリーンでは芝目の影響のないコースが多いですが、高麗グリーンは芝目の影響を受けやすいので、考えてパッティングしないと入りません。

芝目の読み方は色々ありますが、まずは光の当たり具合で順目なら白っぽく、逆目なら暗く見えることを覚えておくと良いと思います。もし芝目を見るのが苦手であればゴルフ用のサングラスを使用したり、アプリで確認すると分かると思います。正しく芝目を読んでカップインの確率を上げていきましょう。

 

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鈴木
鈴木

PGA(日本ゴルフ協会)ティーチングプロ。ゴルフ歴は30数年。小さいころからPGAティーチングプロである父の指導の元ゴルフの練習に励む。高校を卒業したのち神奈川県にあるゴルフ場の研修生として働く。25歳でPGA(日本ゴルフ協会)会員となりレッスン活動に励む。現在は某ゴルフスクールでレッスンしている。誰にでも分かりやすく楽しいレッスンを心がけています。

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