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1mのショートパットが入らない!?ティーチングプロが教えるショートパットを入れる方法

カップまであと1m。ここで入れたいと思う場面ほど外してしまう、そんな人も多いことでしょう。こちらの記事ではレッスンプロの筆者が、ショートパットを外してしまう理由や練習方法についてお伝えします。

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ラウンド中一番使うクラブといえばパターです。ゴルフはボールをカップに入れるゲームなので、どんなにショットやアプローチが良くても、パットが入らなければスコアはまとまりません。もちろんパットが入らないと言っても10メートルなどのパットを毎回入れましょうと言うのは無理があります。10メートルのような長い距離が残った時は距離感を合わせる事に集中して、1メートルのパットは確実に沈める。このように切り替える事も必要です。今回はパットの中でも短いパットつまりショートパットを外してしまう理由や効果的なドリル(練習方法)についてお伝えします。

パターを練習してますか?

ショートパットが入らなければいつまで経ってもゴルフは上手くなりません。私が考えるショートパットが入らない原因の第一位は「パター練習をしていないから」。パターが入ったらもっと良いスコアで回れるのにと思うゴルファーは多いものです。そうは思っていても実際にパターの練習をしているアマチュアゴルファーは少ない!練習場には良く行きショット練習はするものの、パターの練習はコースを回る時にゴルフ場に着いてからスタートするまでの間だけ、時間にすると10分程度。コースを回り終えるとパターが入らなかったからもっとパターが入るようになればと思うものの、特に練習はしない。このような人は多いのではないでしょうか?
よくパターは感性が大切と言いますが、練習をしないようでは上手くなるはずもありません。パターが1番多く使用するクラブなのに練習量が1番少ない人ばかりですパターが上手くなりたければ、ショットと同じようにパターを練習しましょう。

ショートパットを外す理由

ショートパットを外す理由として代表的な要素を2つお伝えします。

1.フェースの向きとストロークの軌道

ボールがどのように転がるのかはグリーンの状態によっても変わってきますが、基本的にはインパクトでのフェースの向きとストロークの軌道によって決まってきます。特にショートパットで大切なことはインパクトでのフェースの向き。打ち出したいところに対してフェースが向いていなければ入りません。軌道が与える影響は3割程度ですが、フェースの向きの影響は7割程度です。

2.心理的要素

ゴルフは考える時間の多いスポーツです。プレーしている時間は18ホールで5時間程ですが、そのうち実際に球を打っている時間は少しだけです。素振りも合わせて一回球を打つのに20秒だとするとパープレイで回ってくる人は24分と言うことになります。その他の時間は移動したり考えている時間です。普段練習場で良いショットを打っているのに、コースだと別人のような酷いショットを打つ人は考え方に問題があるのかも知れません。このような人はショットだけでなくパターも考えすぎて思ったように打てないことがよくあります。

絶対に入れたい。さっきは外したから今度は外せない。普段右に外す事が多いからフェースが開かないようにしないと。このように自分でプレッシャーをかけていませんかあまりにも神経質になりすぎると体が動かなくなり、最悪の場合はイップスとなり余計に入らなくなります。全く考えない訳ではありませんが、考え過ぎはよくありません。

ショートパットでやりがちな間違った動き

ショートパットの苦手な人がやりがちな間違った動きについて解説します。

1.アドレスでのボールの位置や向きが間違っている

アドレスでボールと体の距離が離れているとイントゥインの軌道がキツくなり、その結果インパクトがゾーンではなく点になり方向がバラつきます。正しいボールの位置は左目の下です。左目の下にボールを置くことでストレートな軌道になるので、点ではなくゾーンで捉えることができるようになります。

2.体が左右に動いてしまう

体が左右に動くとフェース面や軌道が乱れるだけでなく、ボールにパワーが伝わりません。アドレスで下半身やお腹に力を入れて体が動かないように注意しましょう。

3.腕だけでストロークしている

パターは短く操作がしやすいので、ついつい手先だけで打ってしまいがちです。しかし手先だけで打つと方向性、距離感共安定しません。腕で距離を合わせるのではなく肩や背中などの大きな筋肉を使うことによって安定させることができるのです。

4.支点がずれている

ショートパットを打つ時に真っ直ぐクラブベッドを出そうとするあまり支点が左にズレながらストロークする人がいます。このようなタイプの人はアドレスの腕が極端に5角形になっていて、フォローで左肘を引くのが特徴です。よくパターのアドレスでの両腕は5角形と言いますが、ショットに比べ腕を緩めるだけなので極端に5角形にしないようにしましょう

5.ベッドアップする

ショートパットは構えた時に視界にカップが入ります。そうすると意識がカップに行きすぎてベッドアップしやすくなります。ベッドアップすると肩が開き左に引っかけやすくなります。ショートパットは耳で聞けと昔から言われています。顔を残すことで肩の開きが無くなるので、左に引っかける癖がある人は顔を残すように意識してみましょう

ショートパットを入れるための正しい動き

いかがでしょうか?よくある間違った動きをしていませんでしたか?この間違った動きを直すだけで驚くほどショートパットが入るようになります。それでは直し方をお伝えします。

アドレス

まず1番大切なのはアドレスです。アドレスが間違っているのに他の部分で直そうとしても変な癖がついてしまうので、気をつけてください。

  • 1.スタンスは肩幅程度に開く。
    2.爪先は真っ直ぐ正面に向けて、爪先と爪先を結ぶラインが打ち出し方向に並行になるようにする
    3.足の付け根から軽く前傾して、重心が足裏全体にかかるように。
    4.左右のバランスも均等にして、左目の下にボールを置いて腕をリラックスして垂らす。そしてリラックスした状態でグリップをすればアドレスは完成。

特に注意するのは体のバランスと向きです。簡単そうに思えますが、自分ではバランスよく構えているつもりでも、体重が左にかかりすぎたり、ボールが体から離れすぎたりするので鏡などを見ながら構えると良いでしょう。アドレスしてからボールを左目の所から落として構えたボールに当たればボールの位置はOKです。

ストロークでは肩を縦に動かす

パットのストロークは手先だけで行ってはいけません。青木功プロのような鋭い感覚を持っていればコツンと弾いても距離感が出せるかもしれませんが、一般的に手先だけで打つと距離感と方向性が安定しません。安定したパットをするには下半身を固定して背中を動かすことです。このようにする事で手先の小さい筋肉を使わずにストロークすることが出来て安定します。ショットは体を横に回す感じでスイングしますが、パットは横に回してはいけません。横に回すとイントゥインの軌道が大きくなりすぎてフェースの開いて閉じる動きが強くなります。パットの時は肩を縦に動かすことで正しい軌道になります縦に動かすというのは、テークバックで左肩を下げ、フォローで右肩を下げるという動きです。ボールが左目の真下にあればストレートな軌道になるのでボールを真っすぐ出すことができます。

ルーティンを決める

毎回決まった動きをする為には打つ前の動作「ルーティン」を決めたほうが良いでしょう。ルーティンの重要性はスポーツ界では常識になりつつあります。有名なのはイチロー選手のバッターボックスに立つ前の一連の動作や、ワールドカップで有名になったラグビーの五郎丸選手のキックを蹴る前にする動作。どんなに緊張する場面でもルーティンを崩さない事で常に最高のパフォーマンスが出来るようになります。

ゴルフは考える時間が長く、自分でリズムを作らなくてはいけないスポーツなのでルーティンは特に大切です。ショットの時にも大切ですが、特にショートパットでは入れたいと思うあまり体が動かなくなることがあります。絶対入れたい。こう思えば思うほど体が硬くなり普段のようなパットが出来なくなります。最悪の場合イップスになる場合もあります。このようにならないように常に同じルーティンをして気持ちを一定に保つことが大切です。今までルーティンを気にしたことのない人はプロゴルファーがどの様にしているのか観察すると新たな発見があると思いますよ。

パターを変えてみる

パターには様々な種類があります。ピン型、マレット型、ネオマレット型、L字型・・・etcどうしても入らないという人はパターを変えてみるのも1つの手段です。ピン型のような薄い形のパターであれば感覚がダイレクトに伝わり、2ボールパターのようなネオマレット型のパターであれば直進性が良くなる特徴があります。ショートパットが苦手というほとんどの人は短い距離になると手が動かなくなる人が多いです。そのような人にはネオマレット型をオススメします。比較的曲がらないラインのショートパットは得意だけど、大きく曲がるようなショートパットが入らないという人は、一度ピン型のように感覚がダイレクトに伝わるパターを使うと、入る可能性が上がる場合もあります。もし、パターを変えたことのない人は変えてみるのも良いかもしれませんね。

 

ショートパットを入れるための基本ドリル

ショートパットに有効なドリルを紹介します。

フェースを保つのに有効なドリル

  • 1.普通にクラブフェースをボールに当ててアドレス。
    2.そのままバックスイングをとらず前に押し出す。

このドリルをする事でインパクトからフォローでクラブフェースの開閉を行わずに真っすぐストロークする感覚をつかみましょう。少ない動きでボールを転がせるようになり再現性が高まります。クラブ軌道が悪い人やインパクト後にクラブがすぐに上がってしまう人にも有効です。このような人はボールに力が伝わらないのでストロークが大きくなります。
このドリルをするときは距離は1mくらいにしましょう。それ以上の距離になると手首をこねないと飛ばないので変なクセが付く原因となります。フェースの向きが与える影響はボールの転がりの約7割。短いショートパットであれば、軌道が悪くてもインパクトの時にフェースが真っすぐ当たればほとんど入ります。

 

まとめ

どのレベルのゴルファーでも一番多く打つのがショートパットです。300ヤードの飛距離を出せたとしても1メートルのショートパットが入らなければスコアは良くなりません。今回お伝えしたショートパットのコツは基本となる動作ですので初心者から上級者全てのゴルファーにおすすめ出来ます。何度も基本を見直して練習すればきっとプロのようにパットを決めることが出来ることでしょう。

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鈴木
鈴木

PGA(日本ゴルフ協会)ティーチングプロ。ゴルフ歴は30数年。小さいころからPGAティーチングプロである父の指導の元ゴルフの練習に励む。高校を卒業したのち神奈川県にあるゴルフ場の研修生として働く。25歳でPGA(日本ゴルフ協会)会員となりレッスン活動に励む。現在は某ゴルフスクールでレッスンしている。誰にでも分かりやすく楽しいレッスンを心がけています。

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