ティーチングプロ直伝!「90切り」のためのコースマネジメントと効果的な練習法

ゴルフで100が切れたら次の目標は90を切ること。正しい考え方と練習をしなければ、よほどセンスが無い限り90を切る事は簡単ではありません。今回は90を切るためには何をしたらよいのか、コースマネジメントや練習法をお伝えします。


ゴルフで100が切れたら次の目標は90を切ることだと思います。100はある程度ゴルフをしていれば切れるようになりますが、90を切るのは並大抵のことではありません。正しい考え方と練習をしなければ、よほどセンスが無い限り90を切る事ができません。今回はPGAティーチングプロである筆者が、90を切るためには何をしたらよいのか、コースマネジメントや練習法をお伝えしていきます。この記事を読めば今まで90を切る事ができなかった方でも90を切るためには何をすればよいのか具体的にわかるようになります。是非最後までお読みください。

90を切ったことのあるゴルファーの割合


まずはどれくらいの人が90を切ったことがあるのかお伝えします。信用できそうな数値を知りたく思い、色々調べてみました。すると日本パブリックゴルフ協会(PGS)が平成24年度2012年に全国のPGS加盟コースにて来場したゴルファー9687人に実施したアンケート調査によると、スコアが80台のゴルファーは平日で19.6%、土日で13.4%。平均では90を切る人の割合は16.4%でした。スコアが90を切るゴルファーは平日では5人に1人いるかいないか、土日ではさらに低い割合となることがわかります。

さらに、ゴルフ歴での達成率を調べた結果では、5年以内に80台を達成した割合は2.8%。ゴルフ歴が長くなるにつれ割合は増えますが、達成者の6割以上がゴルフ歴21年以上という結果に。ゴルフ人口からするとかなり少ない人数です。多くの人が90を切る事を目標にしていると思いますが、間違った練習をすると、いつまでたっても90が切れない可能性があります。特に平日は仕事に忙しいサラリーマンゴルファーが土日だけの練習で達成するには、正しい知識と練習法を身に付けなければいけないことが数字を見て分かって頂けたかと思います。続いては90を切る人の割合がわかった所で90を切るための考え方を見ていきましょう。

90を切るための考え方

90を切るためには闇雲に練習するだけではいけません。もちろん練習すれば90を切れる確率は上がりますが、それでは効率が悪いです。90を効率よく切りたいのであれば、90を切るための考え方を身に付けましょう。ゴルフにはレベルに合った考え方があります。ゴルフの上手いプロと同じ考え方をすれば90を切れるかと言うとそうではありません。プロの考え方で参考になる事は多いですが、必ずしも90切りに役立つとは限らないのです。それでは90を切るためにはどのような考え方が必要なのでしょうか。

基本はボギー



18ホールをすべてボギーで周ってくれば90です。ボギーを取ることを基準としてください。そのように考えればたまにはパーが取れて90を切ることができます。90が切れない人は、90を切るためにはナイスショットを連発しないといけないと考えがちです。90を切るために一番大切なことはナイスショットをすることではなく、やってはいけないミスをしないことです。もちろんナイスショットをするに越したことはありませんが、ナイスショットもするけれど大きなミスをする人よりも、ナイスショットは少ないけれど大きなミスも少ない人の方が90を切る事が簡単です。

90を切るための考え方で大切なことはリスクを避けることです。例えば、ドッグレックのティーショットで、ドライバーがナイスショットすれば残り距離が少なくなりパーが狙えるホールがあったとします。ですが少し間違えるとOB。安全な場所を狙えばOBは出ないと思われますが距離が残ります。90切りを目指しているのならば安全な選択をするべきです。一か八かのショットよりもミスしてもある程度OKみたいな考え方ができるとゴルフが楽になり90を切ることができるようになります。

ティーショットでの考え方

やさしいホールは積極的にパーを狙う!

次に具体的なショットでの90を切るための考え方についてお伝えします。まずはティーショットでの考え方。先ほどお伝えしたようにリスクを考えて作戦を立てます。それにはホールの距離や難易度によって考えを柔軟に変えなくてはいけません。先ほどボギーが基本とお伝えしましたが、簡単でリスクが少ないホールではパーを狙って構いません。例えば280ヤードで平らでOBもバンカーもないホールがあったとします。このようなホールでは別にボギーを最優先で狙う必要はありません。ボギーを狙うのであればアイアンでティーショットしてセカンドもアイアン。アプローチは転がしでボギーを狙いますがこのホールはリスクが無いのでドライバーでティーショットして普通に周ればOKです。パーが取れそうなホールは積極的にパーを狙っていきましょう。

難しいコースでは逆算して考える

とはいえ、そこまで簡単なホールはそれほど多くはありません。普通は380ヤードでティーショットの落ちそうな場所にバンカーが配置されていたり、池やOBがあったりするはずです。良いスコアで上がるためにはコースを逆算して考えると良いでしょう。グリーンに乗せるなら上りのラインに残すことから考え、グリーン右手前にバンカーがあれば外すとしたら左。そこを狙いやすくするためには右からセカンドショットを打つと良い。そこに打つためには・・・みたいな感じです。プロはこのようにしてコースマネジメントを立てています。最初はこれを考えるのは時間がかかります。プレーの進行が遅れない程度に考える癖をつけておくと、90切りだけでなく80切りするためにも役立ちます。とは言え、これは理想で実際90切りする人が短時間でここまで考えるのはなかなか難しいものです。ならばもっと簡単に考えティーショットで打ってはいけない場所を考えそこにいかないようにする為にはどうすれば良いのか考えてください。

スコアを落としそうな場所を避ける

ティーショットで考える事はOBや池、バンカーなどのペナルティーや行ったらスコアを落としそうな場所を避けるように狙います。右がOBであれば左が安全ですし、ティーショットの落とし場所にバンカーが配置されているのならそこに届かないように打つのが90を切るために必要な考え方です。雑誌やテレビで良いショットを打つために落としたい場所だけを見てOBなどの行ってはいけない場所は見るな。なんて事を見たり聞いたりしたことがあると思います。その意見は90切りを目指すには合っていません。90を切れない人は方向も距離感もそこまで安定していないと思います。それよりもしっかりリスクを考えいかにリスク回避できるかを考える事の方が重要です。リスクを考えた上で今のあなたにできそうな最善の策を見つけましょう。

セカンドショットの考え方

セカンドショットでもまずグリーンの周りを見ます。OBはあるのか、バンカーはあるのか。90を切るためにはこれくらい見えていればOKです。おそらくここまでは、すでにやっているかと思います。そして最も重要なのがライを見極め使えるクラブを選択すること。ライとはボールの周囲の状況の事です。ティーショットはティーアップできるのでライは関係ありませんが、セカンドショット以降ボールはあるがままなのでどのようなライなのかが重要です。

ライが良い場合

ライが良い場合は残り距離と、行ってはいけない場所を確認してリスクが低そうで安全な場所を狙います。フェアウェイウッドで打つような距離が残っているのなら外し場所を考えるが得策ですし、100ヤードくらいの距離ならグリーンを狙うのが良いでしょう。100ヤードからだとピンをデッドに狙いたくなりますが、そこでも一旦落ち着いて状況判断してください。もしピンがグリーンの端に切ってあるのならピンを狙ってグリーンを外すより少し距離が残ったとしてもグリーンに乗せたほうがスコアはまとまります。基本はグリーンのセンター狙いが良いでしょう。

深いラフに入ってしまった場合

深いラフに入っているのに残り距離があるからとフェアウェイウッドを持つなんて、自分からミスショットをしようとしているようなものです。深いラフに入ったらどの番手までなら出せそうか考えましょう。ボール半分が見えていれば7番アイアンくらいまで打てるでしょうし、ボールがスッポリ沈んでいるならばウェッジまでしか持てません。ラフで大切なことは上から打ち込んだ時にラフの影響を最小限にするクラブを選択することです。最初はわからなくても、こう考えプレーしているとだんだんどの番手までなら打てそうなのかわかってきます。その上でリスクと成功確率を考えてクラブを選びましょう。

アプローチの考え方

90を切るためには100ヤード以内はグリーンに乗せて2パットが基本の考え方になります。70ヤード、50ヤード、30ヤードの打ち分けが出来るようにしてください。距離が近いアプローチでは転がしが出来るかどうか考えます。転がしが使えない場合に上げる選択をしてください。上げるのが得意な人でも、よほどアプローチが得意でない限り転がしたほうがリスクが少ないのです。

パターの考え方

90を切るためには2パットが基本です。2パットで上がるためには方向性も必要ですがそれよりも距離感です。3mくらいのパットだと狙いたくなりますが、距離感を合わせる事を第一に考え、その上で狙うようにしましょう。狙った結果2mオーバーしてしまった、といったことが無いよう気をつけてください。

90を切るための具体的な技術と練習法

90を切る考え方が分かったところで、次は具体的な技術と練習方法をお伝えします。

ドライバーショット

90を切るのに必要なドライバーでの技術は最低限の距離と、ある程度狙ったところに飛ばせる技術です。最低限の飛距離は回るコースやティによっても変わってきますが、男性であれば170ヤード。女性であれば130ヤード程です。飛距離を出すための練習法と方向性をよくする練習法をお伝えします。

飛距離アップの練習法2つ

飛距離を出すためには大きな筋肉を使って体を動かすようにすることと、速く振れるようになることです。

1.大きな筋肉を使って体の力を出す

マスコットバットのような重いものを振っていきましょう。もしなければゴルフクラブを2,3本重ねて振ってみてください。全身を使って振る感覚がわかるはずです。この練習をすれば手先だけでなく全身の筋肉を使いストレッチもされて可動域が広くなります。

2.速く振れるようにする

クラブを逆さまに持ち思いきり振ります。こうすることで体が速く振る感覚を覚えます。陸上競技の短距離の選手が下りの坂道を全速力で走り脳のリミッターを外す練習がありますが、その練習と同じです。この練習をするとヘッドスピードが上がってくるでしょう。

・方向性を安定させる練習法

これはシンプルに腰から腰の小さい振りで50ヤードを打って出球を安定させてください。アイアンではこのような基本の練習をやってもドライバーでやる人は少ないです。出球が安定すれば球の曲がりをコントロールできるのでオススメの練習法です。出球が安定するようになればふり幅を大きくしていきましょう。

・ダフリやトップをしないための練習法

まず、ボールのすぐ後ろの地面にガムテープを張ります。テープをはがさずにボールをとらえることができていれば、正しいダウンブローに打てています。トップする場合は打ち込む意識を持ちましょう。この練習を続けダフリを無くしましょう。

アイアンで必要な技術



90切りに必要なアイアンの技術はダフリやチョロを無くすことです。100が切れている人はアイアンであれば方向はそこそこ狙ったところに行くはずです。ダフリやトップがなくなればグリーン周りにボールを運べます。

アプローチで必要な技術

90切りに必要なアプローチの技術は100ヤード以内を確実に乗せる技術と、転がしの距離感です。

・100ヤード以内を確実に乗せる練習法

まずPW,AW,SWのフルスイングでどれくらいの距離が出るのか把握してください。これでおそらく60ヤードくらいまでは対応できます。多くのアマチュアの飛距離はPW110ヤード,AW90ヤード,SW70ヤードくらいです。グリーンの縦の幅は30ヤード程ありますので、これに50ヤード30ヤードの距離感を覚えればグリーンに乗せることができます。距離の調整は力加減ではなくふり幅で行います。スイングテンポを変えずにふり幅だけを変えて距離の打ち分けが出来るようにしてください。

・転がしの距離感

転がしの距離感もインパクトでの力加減ではなくふり幅で調整します。色々なクラブを変えて打つ方法もありますが、クラブを変えると球の高さや転がりが変わるので90切りを目指すレベルであれば、転がしは9番!みたいに転がし用の得意クラブを作るのがオススメです。

パターで必要な技術

90切りで必要なパターの技術は距離感と1mを確実に決められるようにすることです。

・距離感をつかむ練習

あなたはパッティンググリーンで長い距離を練習していますか?ゴルフ場のパッティンググリーンを観察しているとほとんどの人は5mくらいまでしか練習していません。グリーンの大きさは約30mほどあるので、これでは対応しきれません。手前に乗ってピンが奥に切ってあれば20m以上のパットが残る事もあります。長い距離を練習できる環境があればロングパットの練習をして距離感をつかみましょう。アプローチやショットと同じくパターでもスイングテンポを変えずにふり幅だけで距離感を出します。長い距離が練習できない場合でもテンポが一定になるように練習してください。

1mを確実に決める練習法

まずきちんとフェースが打ち出したい方向を向いているか確認します。インパクトでその向きで当てる事が出来ればボールは真っすぐに転がります。手首を返したりすると球が曲がるので注意してください。フェースの面を変えずにストロークする簡単な練習法を紹介します。アドレスしたらバックスイングをとらずにそのままボールを前に出します。こうすることでフェース面を変えずにストロークする感覚をつかむことが出きます。

 

まとめ



100切りが出来たあなたは中級者です。そこから上級者になるためには90を切らなければいけません。100切りまでは努力だけでなんとかなる人も多いのですが、90切りとなると17%未満の人しか出来ていないことを考えてもかなり難しいと言えます。ですが今回お伝えした事がきちんと出来ているか確認してください。もしできていない項目があればそこを重点的に練習すれば必ず90切りができるはずです。正しい練習を続ければ必ずて90切りを目指しましょうができますよ。

 

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鈴木
鈴木

PGA(日本ゴルフ協会)ティーチングプロ。ゴルフ歴は30数年。小さいころからPGAティーチングプロである父の指導の元ゴルフの練習に励む。高校を卒業したのち神奈川県にあるゴルフ場の研修生として働く。25歳でPGA(日本ゴルフ協会)会員となりレッスン活動に励む。現在は某ゴルフスクールでレッスンしている。誰にでも分かりやすく楽しいレッスンを心がけています。