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【プロ解説】ドライバーのロフト角はどう選ぶ?調整機能を上手く使うには?

ドライバーを買う時に悩むのがロフト角です。多くのメーカーは男性用2種類、女性用2種類のロフト角が発売されています。同じロフトでもメーカーによって球の弾道は異なるので何を選べば良いか分からないかもしれません。この記事でロフトの違いを説明します。

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ドライバーを買う時に悩むロフト角。多くのメーカーでは男性用2種類、女性用2種類のロフト角が発売されています。同じロフトでもメーカーによって球の弾道は異なるので何を選べば良いか分からない人も多いはずです。もしかしたら現在使っているドライバーと同じロフト角にすれば良いと考える人もいるかもしれません。しかしゴルフクラブは日々進化しており同じロフト角だとしても昔と現代のクラブでは大きく性能が異なるので、昔合っていたロフト角がそのまま現代のクラブのロフト角が合っているとは限りません。今回はあなたにピッタリのクラブを見つけるためにドライバーのロフト角について詳しくお伝えしていきます。この記事を読めばクラブのロフト角選びに迷わなくなるはずです。

ロフト角とは

ドライバーのロフト角についてお伝えする前にロフト角について簡単に説明していきます。ドライバーに限らずゴルフクラブにはロフト角があります。ロフト角とはクラブフェースについている傾斜のことです。フェースが上を向いているほどロフト角が開いていることになります。このロフト角があるおかげでボールに高さとスピンが掛かるように出来ているのがゴルフクラブです。

ロフト角にはオリジナルロフトとリアルロフトがあります。オリジナルロフトとはソール面とフェース面のなす角度から90度を引いた数値です。ほとんどのメーカーではこのオリジナルロフトを基準として表示されています。リアルロフトとはシャフト軸を基準として測ります。シャフト軸に対してフェース面がどれだけ傾いているかです(フェースアングルが0度が条件)。名前の通り実際のロフト角と言う場合はこちらのリアルロフトを言うことが一般的です。

リアルロフトに統一すれば良いのに、なぜ2種類のロフト角の表示がされているのかは明らかにされていませんが、クラブの販売に影響すると言われています。オリジナルロフトが10.5度だとしてもリアルロフトを測ると13度のように大きな数値になる場合がほとんどです。多くのゴルファーはロフト角が少ない表示で書いてある方が嬉しいはずです。これはイメージとしてロフト角の小さいドライバーを使っていると飛ぶ人のように感じ、ロフト角が大きいドライバーを使っていると飛ばない人のように感じるからです。これはストロングロフトのアイアンを使う心理と同じだと思います。リアルロフトを基準として販売するとロフト角が大きいクラブは売れなくなると思います。このようなことからオリジナルロフトで表示されているのが一般的です。

ドライバーはロフト角が大事

ドライバーではロフト角が非常に大切です。ロフト角はボールの打ち出し角度とスピン量に影響します。ロフト角が少なければ打ち出し角度が低くスピン量は少なくなり、ロフト角が大きければ打ち出し角度は高くスピン量は多くなります。ドライバーを効率良く飛ばすためには、ヘッドスピードに合った打ち出し角度とスピン量を合わせる必要があります。ヘッドスピードがあまり速くない人は打ち出し角度が高い方が安定して飛距離が出せて、ヘッドスピードが速い人は打ち出し角度が低くスピン量が少ないほうが安定して飛距離が出せると言われています(飛距離を最大限に出すためには多少変わります)。

どれくらいの数値が良いのかお伝えするとヘッドスピードが35m/sなら打ち出し角度が15度でスピン量が2800回転程度。ヘッドスピード40m/sなら打ち出し角度が14°でスピン量が2600回転程度。ヘッドスピード45m/sなら打ち出し角度が13度でスピン量が2500回転程度。ヘッドスピード50m/sなら打ち出し角度が12度でスピン量が2300回転程度。このような感じでヘッドスピードにより最適な数値は変わってきます。ロフト角を変えることでスイングを変えずに打ち出し角度とスピン量を変えることができるのでロフト選びは大切です。

ロフト角9度と10.5度の違い


多くのメーカーではロフト角が9度と10.5度があります。たった1.5度の差だから大差ないと思うのは間違いです。多くの場合リアルロフトではそれ以上の差があります。当然リアルロフトが違えばそれだけ性能にも差ができるのです。それではロフト角9度と10.5度のメリットとデメリットをお伝えします。

ロフト角9度のメリットとデメリット

まずはロフト角9度のメリットからお伝えします。ロフト角9度のドライバーは先ほどお伝えしたように打ち出し角度とスピン量を抑えることができます。そのため強いボールを打つことができるのが特徴です。ボール初速を速くすることができるので一般的には飛距離を出すことができます。打ち出し角度が高く、スピン量が多すぎる人に合っています。球の捕まりは10.5度のドライバーに比べて悪くなるので左のミスを嫌がる人は9度のドライバーが合っているかもしれません。反対に元々打ち出し角度が低かったりスピン量が少ない人、右に曲がっている人は更に右に曲がる可能性があるのはデメリットです。

ロフト角10.5度のメリットとデメリット

ロフト角10.5度のドライバーは打ち出し角度とスピン量を増やすことができます。そのため大きなキャリーを出せることが特徴です。高いボールを打つことができるのでヘッドスピードが速くない人や球が低くて悩んでいる人に合っています。ロフト角が大きいと球の捕まりは良くなり、バックスピン量が増える影響で球の曲がりは少なくなるので、球が曲がって困っている人におすすめできます。元々ボールが高い人やスピン量が多くほとんどランが出ない人には合っていないのがデメリットです。

ドライバーのロフト角の選び方

データだけで言うのであれば適正な打ち出し角度とスピン量になるドライバーが良いのですが、それ以外にも選ぶ要素はあります。ドライバーのロフト角の選び方をもう少し詳しくお伝えします。

ヘッドスピードが遅い人

ヘッドスピードが遅い人はロフト角が大きいドライバーが合っています。ヘッドスピードが遅くて飛ばない人で圧倒的に多いのが、球の高さもスピン量も少ない人です。力のないシニアの人はメンズクラブにこだわらずにロフト角の大きいレディースクラブにした方が飛距離が伸びる場合があります。当然シャフトが柔らかければ変える必要があるかもしれませんがロフト角の大きいドライバーを選ぶ方が良いでしょう。

スライスしやすい人

スライスしやすい人はどのようなスライスが出ているかによって選び方が変わります。球の捕まりだけを考えるとロフト角が大きいドライバーの方が球は捕まりスライスが減るでしょう。初心者で球がとにかく捕まらずにスライスをしているのであればロフト角が大きいドライバーを選ぶと良いでしょう。

スピン量が多く、ふけ上がりに悩むようなスライサーはロフト角が小さいドライバーを使うことで、ふけ上がりを抑えられ、その分飛距離が伸びると思います。

プロや上級者

プロや上級者の場合はどのようなボールを打ちたいのか、ミスするとしたらどのようなミスを避けたいのかによって選び方が変わってきます。単純に低いボールを打ちたいのであればロフト角の小さいドライバーを選び、高いボールを打ちたければロフト角の大きいドライバーを選ぶのも1つの方法です。飛距離を考えると低スピンのボールが打てるのであればロフト角の大きいドライバーの方が有利です。ボールを飛ばすには高弾道低スピンが有効とされているので、このようなボールを打てるドライバーを選べば最大飛距離は伸びると思います。問題はどのようにして高弾道低スピンのボールを打つのかです。ロフト角の小さいドライバーをアッパーに振ることでも低スピンのボールは打てますが、ドライバーとアイアンでスイングが変わるリスクがあります。それならばロフト角が大きいドライバーでアイアンと同じようなスイングで高弾道低スピンのボールを打つ方が現実的だと思います。

プロや上級者であればどのようなミスをしたくないか決まっているはずです。フック系を持ち球としていても大きく左に巻いていくミスになるのであれば、そのまま右に真っすぐ飛んで行ったほうがまだマシと思う人もいれば、その逆に曲がってもいいから最大飛距離を求める方が良いと思う人もいます。基本的にはフック系を持ち球にしているのであればロフト角が大きめのドライバーの方がチーピンのような左に大きく曲がるミスにならないのでおすすめです。しかし曲がることより最大飛距離が少なくなるのが嫌であれば、より低スピンになるロフト角が小さめのドライバーの方が良いかもしれません。この辺はどのようなボールを打ちたいのかによって変わってきます。

ロフト角調整機能を上手に使うには?

https://clubping.jp/product/product2022_g430_d.html

最近のドライバーはロフト角調整機能が付いているモデルが数多くあります。通称カチャカチャと呼ばれる機能です。このカチャカチャはメーカーによってできる機能が変わります。ロフト角、ライ角、フェース角、重心位置。これらを変えることができるのですが、調節機能を使うにはポイントがあります。それは普段のスイングを変えないことです。普段のスイングをしてボールが高いと感じればロフト角を小さくして、逆にボールが低いと感じればロフト角を大きくすれば理想のボールが打てるはずです。

ロフト角を良く知って自分に合ったドライバーを選ぼう

今回はドライバーのロフト角についてお伝えしました。ロフト角は球筋に大きく影響します。9度と10.5度ではたった1.5度しか違わないのだから、そこまで変わらないだろうと思うのは間違いです。表示では1.5度しか変わらなくてもリアルロフトを測ると2度や3度違うことはよくあります。どのようなボールを打ちたいのか、もしくはどのようなボールを打ちたくないのかによっても選びかたは変わってくるので、ドライバーを買う時は試打をしてから買うことをおすすめします。是非参考にして下さい。

 

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鈴木
鈴木

PGA(日本ゴルフ協会)ティーチングプロ。ゴルフ歴は30数年。小さいころからPGAティーチングプロである父の指導の元ゴルフの練習に励む。高校を卒業したのち神奈川県にあるゴルフ場の研修生として働く。25歳でPGA(日本ゴルフ協会)会員となりレッスン活動に励む。現在は某ゴルフスクールでレッスンしている。誰にでも分かりやすく楽しいレッスンを心がけています。

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