ロストボールは、ニューボールに比べて低価格で販売されていることから経済的な商品といえます。またリサイクルという観点から環境にもやさしいボールともいえるでしょう。全国2400コースから定期的に収集されているロストボールですが、新品同様のものもあれば、ボールに油性ペンで描き入れたものや傷のあるものもあります。使用目的に合ったロストボールを選ぶときは、ラウンド球と練習球を見分けること、その上で安価で品質の良いものを選びましょう。そこで今回はロストボールを購入する上で参考となる選び方と、さらにはおすすめロストボールを紹介します。
ロストボールってどんなボール?
販売されているロストボールとは、ゴルフコースにある紛失球をリサイクルした安価なボールのことです。また限りある資源の再利用から、ECO(エコ)ボールとも言われて環境にやさしい商品という側面もあります。再利用するボールとして選ぶときの基準としては、新品同様でラウンドで使用可能な「最良品」、傷やペイントはありながらもラウンド使用が可能な「良品」、劣化していても練習球として使用可能な「練習球」といった品質区分をすることが一般的です。
ロストボールのメリットは?
ロストボールは「低価格」が最大の魅力といえます。OBや池へのミスショットでニューボールの700円が消えていくことを考えれば、安価なロストボールを使用することは経済的なメリットがあるといえるでしょう。また低価格のロストボールは、数多く用意することで効率的なミート練習ができることも、スキルアップに対するメリットといえます。さらに練習球はスピン系とディスタンス系が混在していることもあるため、普段使っていないボールの打感を知ることができるのもメリットといえるかもしれません。
ロストボールのデメリットってあるの?
ゴルフボールに使われている素材は、水分を吸収すると性能が変化するといわれています。ロストボールはゴルフコースにある紛失球を集めていることから水に浸かっている可能性もあり、新品のボールに比べると性能がバラバラで個体差が生じてしまう傾向にあります。アイアンショットのように狙った距離を打ったり、パターのように狙ったところへ転がしたい場合は、個体差が少ない新品のボールを選んだほうがよいでしょう。ロストボールは、普段の練習用として割り切ったほうがよさそうです。
ロストボールの選び方
1.目的に合ったロストボールを選ぶ
ラウンドで使用するロストボールを購入するのであれば、ニューボールの1/5〜1/3程度の低価格帯で販売されている高品質タイプがあります。また最新モデルに近い高品質タイプであれば、キャディバッグに入っている使用済みボールよりも品質の高さが感じられるものもあるはずです。コストをかけずにゴルフを楽しみたい方には、このような高品質のロストボールがおすすめです。一方で練習に使用するボールであれば、効率的な練習ができる30個以上を一度に購入しても、リーズナブル感のある低価格タイプがおすすめです。USED品とはいっても練習場のワンピースボールより打感は良く、実践に近い感覚での練習成果は期待できるはずです。
2.ランク表示でロストボールを選ぶ
ロストボールは、コースから回収するまで状態や期間によって品質は異なるので、ニューボールのような均一な品質の商品ではりません。ロストボールを選ぶときは、販売店が独自に評価しているランク表示が参考になります。ただし「S・A・B」「★★★★★・★★★・★」「最優良・最良品・良品」のように独自基準で定めているため、他店比較は難しいかもしれません。また、同じ「Bランク」でも、傷などの劣化品もあれば、油性ペンでラインを入れた程度のものもあります。あくまでも販売店のランクは目安として活用し、「口コミ」や「評価」などの購入談を確認することで、良いロストボール選びの参考にしましょう。
3.同一銘柄のロストボールを選ぶ
使用目的がラウンド球であれば、同一銘柄のロストボールを選ぶことをおすすめします。プライベートゴルフではボールの種類が違っていてもルールに違反していませんが、アマチュアのコンペでもゴルフ規則の「同一球」を定めていることがあります。できるだけ統一した銘柄を購入しておくことで、無用なトラブルは回避できます。さらにボールの性能も同じであれば、距離感やスピン性能なども把握でき、スコアメイクの上でも有利になることでしょう。もしもラウンドに使用しているロストボールが劣化してきたら、練習ボールとして活用することで、練習球とラウンド球が同じものが使えるとしたら、上達の近道としても期待できます。
【最新】人気おすすめロストボールおすすめ11選
ラウンド球・練習球として使えるロストボールのおすすめ11選を紹介します。いずれも人気銘柄ですが、ロストボールとしてラウンド使用可能なタイプと練習球ではあるもののラウンド球としても使用できるタイプを、選ぶときの参考となるボール性能や利用者談などを紹介します。
1.Callaway(キャロウェイ)CHROMESOFT TRIPLETRACK(クロームソフト トリプルトラック)
ターゲットラインにセットしやすいトリプルトラック
キャロウェイのクロームソフトは、トッププロから初心者まで多くのゴルファーに人気のゴルフボールです。ボール表面にはトリプルトラックといわれる中央に赤線・両端に青線の3本線がペイントされていることから、ターゲットラインにセットするだけで方向性に迷いは生じません。ロストボールのなかには、油性ペンで自家製ラインを書き込んでいるものもありますが、トリプルトラックについては方向指示的なペイントを必要としていないので、スッキリしたボールが多いのが特徴といえます。
CHROMESOFT TRIPLETRACKの口コミ
CHROMESOFT TRIPLETRACKの仕様・製品情報
タイプ | 第3系/3ピース |
適応ヘッドスピード | 全領域 |
スピン | 低 |
弾道 | 強弾道 |
フィーリング | ソフト |
カバー素材 | 極薄ソフトウレタン |
ディンプル | - |
2.Callaway(キャロウェイ) ERC SOFT 混合
飛びのディスタンス系と止まるスピン系を備えたボール
キャロウェイのERCソフトは、ディスタンス系とスピン系を兼ね備えているゴルフボールです。「ハイエナジー・コア&マントルシステム」で、ティーショットの飛距離アップが狙えます。「アイオノマー&ハイブリッドカバー」は、アイアンのスピン量が増大することから、止まる球でピンを狙う攻めが可能になります。さらにハイブリッドカバーに耐衝撃強化剤が配合されていることから、耐久性に優れているのも特徴といえるでしょう。劣化防止となる耐久性は、ロストボールを選ぶ上でのポイントとなる表面の傷の軽減につながり高品質が期待できます。
ERC SOFTの口コミ
タイプ | 第3系/3ピース |
適応ヘッドスピード | 40~45m/s |
スピン | 低 |
弾道 | 高弾道 |
フィーリング | ソフト |
カバー素材 | 新ハイブリッドカバー (パラロイドTM耐衝撃強化剤配合) |
ディンプル | - |
3.HONMA(ホンマ) TW-X
飛距離性能とスピン性能を両立させた第3のボール
ホンマのTW-Xは、飛距離性能とスピン性能を両立させたことから、「第3のボール」といわれているゴルフボールです。「ハイスピードコア」による反発力アップと、「高反発レイヤー」によってスピン量が軽減され、飛距離アップが期待できる高初速・高反発のティーショットが狙えます。フェースの溝を意識してボールがとらえられるソフトな打感と、バックスピンをかけたアプローチが可能な「高耐久ウレタンカバー」が搭載されています。
TW-Xの口コミ
TW-Xの仕様・製品情報
タイプ | 第3系/3ピース |
適応ヘッドスピード | 40~50m/s |
スピン | ドライバー:低、アイアン:高 |
弾道 | 強弾道 |
フィーリング | ソフト |
カバー素材 | ウレタンカバー |
ディンプル | 326 |
4.HONMA(ホンマ) D1
飛距離に特化した大人気のディスタンス系ボール
ホンマのD1は、さまざまなゴルフボールランキングで「飛ぶボール1位」の栄冠に輝いている人気のディスタンス系ボールです。パワーや技量にとらわれず、すべてのゴルファーが「飛び」が感じられる飛距離性能は、「高反発ラバーコア&368ディンプル」によるものです。インパクトの衝撃吸収力と圧倒的な反発力を備えたコア、飛球時の空気抵抗を最小限に抑えるボール表面のディンプルを採用したことで、異次元の飛距離に達することができました。
D1の口コミ
D1の仕様・製品情報
タイプ | ディスタンス系/2ピース |
適応ヘッドスピード | 全領域 |
スピン | 低 |
弾道 | 中弾道 |
フィーリング | ソフト |
カバー素材 | アイオノマー |
ディンプル | 368 |
5.BRIDGESTONE(ブリヂストン) TOUR B X
飛距離アップとスピンコントロールが見込めるツアーボール
ブリヂストンのTOUR B Xは、爆発的な飛距離を武器に世界ツアーで活躍するトッププロ「デシャンボー」の飛距離を支えているゴルフボールです。ティーショットでフルショットするときの初速が向上する「大径ハイドロコア」、飛球中の空力改善が見込める「330デュアルディンプル」によって落下が伸びることで飛距離アップが見込めます。さらに衝撃吸収材を配合した「REACTIVEカバー」を採用していることから、飛距離にスピン性能も兼ね備えている「飛び・止まる」が体現できるモデルといえるでしょう。
TOUR Bの口コミ
TOUR Bの仕様・製品情報
タイプ | 第3系/3ピース |
適応ヘッドスピード | 普通~速め |
スピン | 高 |
弾道 | 強弾道 |
フィーリング | 芯を感じるしっかりした打感 |
カバー素材 | REACTiViQ ウレタンカバー |
ディンプル | 330 |
6.ミズノ JPX DE
落ち際に飛距離アップする566個のディンプル
ミズノのJPX DEは、空気力学を応用したディスタンス系のゴルフボールです。飛距離の源となるディンプル数は世界一の566個。科学的に設計されたボール表面によって、最高到達点から落ち際までに揚力が増すことで飛球時間を延ばし、結果的に飛距離アップを実現したボールです。ミズノのテクノロジーを結集した落ち際での一伸び、つまり低速域の飛距離アップはレベルやパワーを問わず、すべてのゴルファーに効果がみられることが特徴といえます。
JPX DEの口コミ
JPX DEの仕様・製品情報
タイプ | ディスタンス系/4ピース |
適応ヘッドスピード | ~44m/s |
スピン | 高 |
弾道 | 中高弾道 |
フィーリング | やや硬め |
カバー素材 | アイオノマー・マルチブレンドポリマー |
ディンプル | 566(通常サイズ272/プチサイズ294) |
7.ダンロップ XXIO Premium(ゼクシオ プレミアム)
最上級クラスのボール使用でテンション爆上げ
ダンロップのゼクシオ プレミアムは、高級志向のゼクシオのなかでも特にプレミアム(最高の)に位置づけられていているディスタンス系のゴルフボールです。カラーも豪華さが感じられるロイヤルグリーンとゴールドの2色、ボール表面には高級車にも使用されている高輝度顔料をコーティングすることで上質な輝きが保たれています。心地よいソフトな打感ではありますが、空気抵抗を抑えて飛ぶ「高弾道338スピードディンプル」によって、放物線の頂点以降もさらに飛球の伸びが期待できるボールです。
XXIO Premiumの口コミ
タイプ | ディスタンス系/3ピース |
適応ヘッドスピード | 30~45m/s |
スピン | 低 |
弾道 | 高弾道 |
フィーリング | 非常にソフト |
カバー素材 | 「テファブロック® HR+」「ハイミラン®」配合 高反発ソフトアイオノマーカバー |
ディンプル | 338 |
8.SRIXON(スリクソン)Z-STAR・Z-STAR XV混合
第3系ボールで飛びと止まるを体現
ダンロップのスリクソンZスター・ZスターXVは、どちらもスリクソンシリーズの代表的なゴルフボールです。薄型ウレタンカバーと3ピース・4ピースのコアによって、ソフトな打感でギュッと止まる球が打てます。どちらも飛び+スピンを兼ね備えた第3系ボールですが、そのなかでもZスターはソフトなスピン系、ZスターXVは硬めのディスタンス系としての位置付けです。なお、2年に1度のマイナーチェンジは微細変更なので、年代による性能差は意識するほどではないでしょう。
Z-STAR・Z-STAR XVの口コミ
タイプ | 第3系・3ピース/第3系・4ピース |
適応ヘッドスピード | 35-50m/s |
スピン | ドライバー低、アイアン高 |
弾道 | 中弾道/中高弾道 |
フィーリング | ソフト |
カバー素材 | 高耐久0.6mm極薄スーパーソフトウレタンカバー |
ディンプル | 338 |
9.Titleist(タイトリスト)Pro V1
ゴルフ界を席巻してきた人気のレジェンドボール
タイトリストPro V1は、例年のごとく2022年上半期のゴルフボール売上ランキングでも第1位に輝いたゴルファーに愛されているボールといえるでしょう。飛距離性能とスピン性能のトータルパフォーマンスの良さと、微細なタッチが感じ取れるソフトな打感が、多くの支持を受けている要因と考えられます。2000年に初代V1が登場してから、2年に1度のマイナーチェンジを繰り返しながら進化を続けてきたことで、時代の先端を歩んできたゴルフボールです。
Pro V1の口コミ
Pro V1の仕様・製品情報
タイプ | スピン系/3ピース |
適応ヘッドスピード | 全領域 |
スピン | ドライバー低、アイアン高め、ウェッジ高 |
弾道 | 中弾道 |
フィーリング | 非常にソフト |
カバー素材 | キャストウレタン・エラストマー・カバー |
ディンプル | 388 |
10. TaylorMade(テーラーメイド)TP5/TP5X混合
スピン性能と飛距離を引き出してくれる5層構造ボール
テーラーメイドのTP5とTP5Xは、数多くのトッププロが使用している5ピース構造のゴルフボールです。TP5は飛距離とスピン性能を備えた「5層構造&キャストウレタンカバー」、TP5XはTP5の性能に加えて弾道性能を飛躍的に向上させた「ツアーフライトディンプルパターン&スピードレイヤーシステム」を搭載しています。ティーショットでは圧倒的な飛距離、100ヤード以内のアプローチでは強烈なバックスピンが期待できるオールラウンダーなボールといえるでしょう。
TP5/TP5X混合の口コミ
TP5/TP5X混合の仕様・製品情報
タイプ(TP5/TP5X) | 第3系/5ピース |
適応ヘッドスピード | 全領域 |
スピン | 多い |
弾道 | やや高弾道/高弾道 |
フィーリング | かなりソフト/ソフト |
カバー素材 | 混合ソフトウレタンカバー |
ディンプル | 混合322 |
11.SNELL (スネル) MTB BLACK
飛距離性能やスピン性能を引き出す柔らかい打感
スネルのMTB BLACKは、スピン性能が優れ、さらに飛距離性能も備わっている第3系のゴルフボールです。インパクトでボールのつぶれる感触が伝わるほど柔らかく、ヘッドスピードやパワーを問わず、しっかりボールをとらえることができます。またグリーン周りでは、フェースの溝に喰い込むようにスピンがかかる「キャストウレタンカバー」で、ゴルフレベルを問わずバックスピンを狙ったアプローチが可能です。なお新規参入のボールメーカーなので、使用者が少ないことから、誤球の心配がないことも特徴といえるかもしれません。
MTB BLACKの口コミ
MTB BLACKの仕様・製品情報
タイプ | 第3系/3ピース |
適応ヘッドスピード | 全領域 |
スピン | 低 |
弾道 | 低弾道 |
フィーリング | 非常に柔らかい |
カバー素材 | キャストウレタン |
ディンプル | 360 |
まとめ
今回はロストボールの選び方と、人気銘柄のおすすめロストボールを紹介しました。USED品であるからこそ設定できる低額プライズゾーン、またリサイクル品として環境にやさしいECOボールの側面もあることから、限りある資源を有効活用するゴルフアイテムとしてもますます注目されていくことでしょう。