米国のゴルフメーカーPXGは、設立当初の開発投資やフィッターによるフィッティングを含めた販売方法もあって高価格、庶民には高嶺の花のゴルフクラブと認知されていました。ところが近年は「すべてのゴルファーに体験してもらいたい」をコンセプトに、0211や0811 Protoシリーズなど、リーズナブルな設定へと路線変更しています。初心者から上級者までゴルフのレベルにとらわれず、自分に合わせたドライバーを手にできるようになったPXGの現行ドライバー9種を紹介します。
PXGとは
PXG（パーソンズ・エクストリーム・ゴルフ）は、総資産2.兆円以上を保有するビリオネアのボブ・パーソンズ氏が2014年に創業したハイエンド・ゴルフブランドです。一般的なクラブ開発費の4倍をかけ最高のクラブ造りを目指し、ゴルファーの夢を詰め込んだ高性能重視のカスタムクラブを造り出しています。アイアン（0311 GEN3）1本が425ドル（135円換算＝57,375円/税込63,112円）と高めのプライスゾーンでしたが、近年はリーズナブルな価格帯も用意され、さらには初心者に特化した扱いやすいモデルからプロゴルファー向けまで、様々なレベルに対応できる品を送り出しています。
PXGドライバーについて
初心者からプロまですべてのゴルファーを対象にしたラインナップ
PXGドライバーの現行モデルは9種です。これからゴルフを始める方であれば、スイングの最下点でボールをとらえても適正な角度で打ち出せる、ロフト角が4番ウッドと同程度の「0211 Z」。確実にボールをとらえられるようになれば、使い慣れた同シリーズの中級者向け「0211」。初心者用と中級者用ともに25,300円とリーズナブルな価格設定ですから、2本で一般的なドライバー1本分と考えれば、まもなく中級者の仲間入りを果たすことができるでしょう。一方でプロを対象としたロフト角9度の「0811 X Proto」や、ロフト角7.5,度の上級者向き「0811 GEN4 X」など、多くのゴルファーが望む飛距離を追求したドライバーも用意されています。
ゴルファーとともにドライバーの飛距離を求めていく
操作性が実感できる高い感性モーメントと低スピンによる安定した弾道、さらにPXGの代名詞ともいえるヘッド装着のウエイトは、軽量ソールウエイトと重量ソールウエイト（標準5 7.5 10 12.5g、オプション15 17.5 20g ）で自分好みにセッティングできます。また高価格帯で設定されるプロトタイプを、あえて31,350円のリーズナブルな価格で設定していることから、初心者用「0211Z」、中級者用「0211」をマスターしたあと、後継モデルとしての選択肢にもなりえるかもしれません。ほかにも、それぞれのスキルに合わせて選べる「GEN5」「GEN4」のGENシリーズ5種は、打音と打感にこだわりを持ち、さらに扱いやすさを追求した、圧倒的な飛びが実感できるおすすめのドライバーばかりです。
PXGドライバー最新＆人気モデルの詳細スペックまとめ
| モデル名 | レベル | 特徴 | 発売年 |
| 0311 GEN5 | 中級者～上級者 | フラッグシップモデル | 2022年4月 |
| 0311 XF GEN5 | 初心者～中級者 | レベルを問わず球筋が安定 | 2022年4月 |
| 0211 | 初心者～中級者 | 高性能でリーズナブルな話題のモデル | 2021年6月 |
| 0211 Z | 初心者 | 初心者や100切を目指すゴルファーに | 2021年6月 |
| 0811 GEN4 X | 中級者～上級者 | アッパーブローを習得しているゴルファーに | 2021年6月 |
| 0811 GEN4 XF | 中級者～上級者 | 曲がらずに飛距離を稼ぎたいゴルファーに | 2021年6月 |
| 0811 GEN4 XT | 上級者 | 47m/s以上のハードヒッターに | 2021年6月 |
| 0811 X Proto | 上級者～プロ | ツアープロ仕様のポテンシャル | 2020年11月 |
| 0811 X+ Proto | 上級者～プロ | ツアーレベルのパフォーマンス | 2020年11月 |
0311 GEN5ドライバー
PXGが誇るフラッグシップモデル
PXG 0311 GEN5ドライバーは、飛距離を狙いながらも球筋のコントロールに優れ、打音と打感によるフィーリングの良さに特徴があります。ヘッドのクラウン部分には軽量化した最高品質のカーボンを装着、球筋の安定に定評のある0811 X GEN4と比べて慣性モーメントが25%向上、扱いやすさと満足できる飛距離が得られるでしょう。ウエイトは2.5gの軽いタイプが１個、7.5gの重いタイプが2個装着されていますが、2.5、5、7.5、10、12.5、15、17.5、20gもあるので、わずかな違いにこだわりを持つゴルファーにおすすめのドライバーといえるでしょう。
こんな人におすすめ！
飛距離アップと安定した球筋を求めるゴルファー
0311 GEN5ドライバーの仕様・製品情報
| ロフト角（°） | 7.5, 9, 10.5 |
| ライ角（°） | 59 |
| 長さ（インチ） | 45.5 |
| クラブヘッドの重さ（ｇ） | 203 |
| 定価（円） | 72,600 |
0311 XF GEN5ドライバー
レベルを問わず球筋が安定する寛容性の高さが魅力
PXG 0311 XF GEN5ドライバーは、スタンダードモデル0311 GEN5よりも、より扱いやすさを追求したドライバーです。ゴルフのレベルを問わずミスショットを最小限に抑えられるよう、フェース面のヒットゾーンを広げ、インパクトでボールをつかまえられる寛容性の高いヘッドに特徴があります。またウエイトをヘッド後方に配分したことで、従前モデルと比較して慣性モーメントが22％も向上し、安定したスイング軌道が得られることも特筆すべき点といえるかもしれません。
こんな人におすすめ！
ボールコントロールを求めるゴルファー
0311 XF GEN5ドライバーの口コミ
0311 XF GEN5ドライバーの仕様・製品情報
| ロフト角（°） | 9, 10.5, 12 |
| ライ角（°） | 59 |
| 長さ（インチ） | 45.5 |
| クラブヘッドの重さ（ｇ） | 203 |
| 定価（円） | 72,600 |
0211ドライバー
ドライバーショットに悩みを抱えているゴルファーに最適
PGX 0211 ドライバーは、トリッキーなコースでドライバー使用を躊躇してしまうゴルファーに最適なポテンシャルを備えているドライバーです。チタン製のソール部分と軽量カーボン製のクラウンによる低重心設計、さらにヘッド後方のソールに装着しているウエイトによって高い慣性モーメントが得られ力まずに高弾道の球筋を打ち出すことができます。また、ヘッド後方の膨らみがバックウエイト効果となって、重心深度の深い直進性に優れた、初心者にも扱いやすいドライバーといえるでしょう。
こんな人におすすめ！
高性能でリーズナブルなドライバーを求めるすべてのゴルファー
0211ドライバーの仕様・製品情報
| ロフト角（°） | 9, 10.5, 12 |
| ライ角（°） | 60 |
| 長さ（インチ） | 45 |
| クラブヘッドの重さ（ｇ） | 206 |
| 定価（円） | 25,300 |
0211 Zドライバー
初心者や100打切りを目指すゴルファー向きのドライバー
PXG 0211 Zドライバーは、ゴルフを始めたばかりのゴルファーや、100打を切れない・ドライバーショットが乱れるといった悩みを持つゴルファーに最適なドライバーです。またスイングスピードは速いのにコックが上手く使えないことでヘッドスピードが上がらず飛距離が伸びない、そもそも練習回数が足りずにスキルアップの機会を逃しているなど、想定する技量に達していないと感じているようであれば、初心者に限らずおすすめできるクラブです。ロフト角は4番ウッドと同等なので、スイングの最下点で払い打ちしても、適正な角度で打ち出すことができます。スタンスのセンターでティーアップし、アイアンショットのようにスイングをするだけで理想的な放物線を描いたショットを打てることでしょう。
こんな人におすすめ！
アイアンショットの感覚で打てるドライバー
0211 Zドライバーの仕様・製品情報
| ロフト角（°） | 16 |
| ライ角（°） | 61.5 |
| 長さ（インチ） | 44 |
| クラブヘッドの重さ（ｇ） | 209 |
| 定価（円） | 25,300 |
0811 GEN4 Xドライバー
シンプルなスイングで飛距離アップが狙えるドライバー
PXG 0811 GEN4 Xドライバーは、シンプルなスイングで圧倒的な飛距離を生み出す、やさしさとパワーを備えたドライバーです。ドライバーショットは、左足の延長線上にティーアップしボール下部を打ち上げるアッパーブローがミスショットの要因となっていますが、0811 GEN4 Xのヘッド形状は後方に長さがあるため深い重心深度が得られ、振り切っても曲がらないドライバーショットに特徴があります。さらにフェースをロボット研磨したことで、スプリング効果による飛距離増とサイドスピンの抑止効果で、パワーロスなくターゲットに向けて打ち出せることでしょう。
こんな人におすすめ！
圧倒的な飛距離を求めるゴルファー
0811 GEN4 Xドライバーの仕様・製品情報
| ロフト角（°） | 7.5, 9, 10.5 |
| ライ角（°） | 60 |
| 長さ（インチ） | 45.5 |
| クラブヘッドの重さ（ｇ） | 201 |
| 定価（円） | 42,900 |
0811 GEN4 XFドライバー
「飛距離狙いor安定した球筋」を選択できるドライバー
PXG 0811 GEN4 XFドライバーは、現状の飛距離よりもアップ効果が期待できるドライバーです。飛距離の3大要素「初速・打ち出し角・スピン量」を適正化すれば、飛距離を格段に伸ばすことはできますが、そのためにはヘッドスピードの速さ・芯でとらえるミート力・14度以上の打ち出し角・バックスピン量の抑止が必要です。0811 GEN4 XFのヘッドに装着されているウエイトを「フロントポジション」にすると初速向上・低スピンが可能になり、「バックポジション」にするとロフト角よりも高い打ち出し角でショットできるようになります。多少スイートスポットから外れてミートしても高初速が期待できるので、ミスショットを恐れずに振ることができるでしょう。
こんな人におすすめ！
ドライバーが原因でスコアが安定しないゴルファー
0811 GEN4 XFドライバーの口コミ
0811 GEN4 XFドライバーの仕様・製品情報
| ロフト角（°） | 9, 10.5, 12 |
| ライ角（°） | 60 |
| 長さ（インチ） | 45.5 |
| クラブヘッドの重さ（ｇ） | 201 |
| 定価（円） | 42,900 |
0811 GEN4 XTドライバー
ハードヒッターのためのドライバー
PXG 0811 GEN4 XTドライバーは、ヘッドスピード47m/s以上のゴルファーにおすすめのドライバーです。3種類ある0811 GEN4のなかで、もっともヘッド形状が薄いシャローフェースは、スイング中の空気抵抗を減らす役割を果たし、強いインパクトを可能にするためのデザインといえます。また打感や打音を向上させるためヘッド内部にハニカム（ミツバチの巣）構造を用いた高性能振動減衰ポリマー、いわゆる「ハニカムTPEインサート」が使用されているので、ナイスショットの爽快感が高まることでしょう。
こんな人におすすめ！
ヘッドスピード47m/s以上のゴルファー
0811 GEN4 XTドライバーの仕様・製品情報
| ロフト角（°） | 7.5, 9, 10.5 |
| ライ角（°） | 60 |
| 長さ（インチ） | 45.5 |
| クラブヘッドの重さ（ｇ） | 201 |
| 定価（円） | 42,900 |
0811 X Protoドライバー
世界でひとつだけのフェイバリットドライバー
PXG 0811 X Protoドライバーは、PGAツアープロのライアン・ムーアやリディア・コーが使用している、ダウンブロー・レベルブローヒッター用のプロトタイプです。ただしPXGは、「純正シャフトがない」「ロフト角±1.5度に可変」「脱着可能ウエイトの調整」ことから、自分のスキルに合った調整をしなければなりません。基本的にはフィッティングのできるフィッターがいる正規販売店で合わせますが、正規販売店を利用せずネット購入する場合は、セルフでフィッティングできるスキルを持つ人におすすめです。
こんな人におすすめ！
ドライバーを微調整しながらゴルフを極めたい上級者
0811 X Protoドライバーの仕様・製品情報
| ロフト角（°） | 9 |
| ライ角（°） | 60 |
| 長さ（インチ） | 45 |
| クラブヘッドの重さ（ｇ） | 206 |
| 定価（円） | 31,350 |
0811 X+ Protoドライバー
スタンダードなスイングで圧倒的な飛距離
0811 X+ Protoドライバーは、PGAツアープロのウィンダム・クラークやLPGAツアープロのクリスティーナ・キムが使用している、アッパーブローヒッター用のプロトタイプです。0811X Protoと比べて重心を高めに設定していることから、ティーアップしたボールを下からインパクトするアッパーブローに適しています。スイングの最下点を通過してからアッパーブローでインパクトを迎えても初速が落ちないようフェース側に質量を配分し、さらに球離れの良さ、バックスピンの抑制で飛距離を狙えるドライバーといえるでしょう。
こんな人におすすめ！
アッパーブローで飛距離を狙う上級者
0811 X+ Protoドライバーの仕様・製品情報
| ロフト角（°） | 10.5, 12 |
| ライ角（°） | 60 |
| 長さ（インチ） | 45 |
| クラブヘッドの重さ（ｇ） | 206 |
| 定価（円） | 31,350 |
まとめ
PXGは初期投資の開発費投入や、スキルチェック後にフィッティングする販売方法で、一般人には高嶺の花の「高価なクラブ」として周知されていました。ところが最新の0211シリーズ0811 Protoシリーズは誰もが手にできるリーズナブルな価格設定に変更、当初よりもはるかに敷居が低くなり、初心者から上級者まで自分に合わせたクラブを手にできるようになっています。現在では価格以上のパフォーマンスを提供しているゴルフメーカーと位置付けられているPXGのドライバーを手にしてみてはいかがでしょう。
