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ティーチングプロが教える スライスに悩むゴルファーが陥りやすい罠

ティーチングプロの筆者がスライスに悩むゴルファーが陥りやすい罠と対処法についてお伝えします。スライスで悩んでいる人は是非最後までご覧下さい。

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スライスがなくなればスコアがまとまりそうなのに。こう思うアマチュアゴルファーは多いと思います。自己流で練習してスライスが直れば良いのですが実際はそう簡単には直りません。仮にスライスが直ったと思っても今度は違うミスが出たりと思うようにいかないのが悩みのゴルファーも多いのではないでしょうか?今回はティーチングプロの筆者が、スライスに悩むゴルファーが陥りやすい罠と対処法についてお伝えします。スライスで悩んでいる人は是非最後までご覧下さい。

スライスだと何がダメなのか

スライスを直したくて悩んでいる人が多いと思いますが、なぜスライスだとダメなのでしょうか?プロでもスライスを打ってスコアを出している人は大勢います。昔で言うとリー・トレビノ、最近で言えばバッバ・ワトソンはスライスで良いスコアをバンバン出しています。アマチュアがスライスを嫌がる理由はコントロールされていないボールだからです。しかも距離が出ない。確かにこれではスライスを直したくなるのも無理はありません。コントロールされたスライスであればグリーンに止まりやすかったり、曲がり幅が計算出来たりとメリットも多くあります。まずはなぜコントロール出来ていないスライスになってしまうのか原因をお伝えしていきます。

スライスの出る主な原因2つ

スライスの出る原因は様々です。100人いれば100通りのスイングがあるように、これが出来ていないからスライスになっていると断言できる動きはありません。実際にあなたがどの様に打っているのか見てみないと完璧な対処法をお伝えする事はできません。しかし、スライスを打っている人に多い現象と対処法を伝えることはできます。

1.クラブの軌道がアウトサイドイン

先程スライスになっていると断言できる動きはありませんと伝えましたが、ボールの曲りを決める要素はあります。それはスイング軌道とインパクトの時のフェースの向き、それにクラブの入射角です。この3つの組み合わせでどの様なボールになるか決まってきます。もちろん、風や標高、ボールの汚れ方などでも球の曲りは変わってきますが、ややこしくなるので省きます。多くのスライスを打つゴルファーのスイング軌道はアウトサイドインです。アウトサイドインとはダウンスイングでクラブが外から降りてきて、左に巻き込む軌道のことです(右打ちの場合)。これは利き腕である右手の力に頼りすぎたり、ダウンスイングで間違った回転をするとアウトサイドインになります。

2.インパクトの時にフェースが開いて当たる

スライスが出るのであれば確実にインパクトでフェースが開いています。インパクトでのフェースの向きは最終的に球の落下地点だと思ってください。フェースが開けば開くほどスライスは酷くなります。そもそもゴルフクラブは何もしないとフェースは開く様に出来ています。野球のバットやテニスのラケットと違いグリップの延長線上に重心がありません。重心はシャフトの後方にずれているため、クラブが開こうとするのです。ゴルフクラブの特徴を理解してスイングに応用する事で球をコントロールできるようになります。

スライスを直すときにやりがちな間違いとは?

スライスを直そうとしてやりがちな間違った方法を見ていきましょう。

1.無理やり腕で返そうとする

スライスするのはインパクトでフェースが開いているからと無理やり腕の力で返そうとするのは一番よく見るパターンです。正しくターンさせるのであれば良いのですが、腕の力だけでフェースを返そうとするとダウンスイングでクラブの軌道がアウトサイドインになり、よりスライスが強くなるか、今度は左に飛んでいく引っ掛けが出るようになります。引っ掛けているのを本人が気づいていればいいのですが、気づかないと体を右に向けて引っ掛けて打つ様になります。本人は真っ直ぐ飛んでいる感覚ですが、体の向きが合っていない為、どんどんスイングが悪くなる悪循環に陥ります。

2.フックグリップで握る

これもよくあるパターンです。フックグリップで握ってスライスが出ない様にします。スイングを変えずにグリップだけ変えると確かにスライスの曲がり幅が少なくなると思います。しかし、あまりにも強いフックグリップだと左肩が上がりハンドファーストに構えすぎます。こうなると今度は球が上がらず球を上げようと下からしゃくり打ちになります。スライスは直るものの、他のミスが出るのは考えものです。やりすぎたフックグリップもスイング全体のバランスを考えた時には良くないと思います。

スライスを直すための練習法

それではスライスを直すにはどうすれば良いのでしょうか?スライスの直し方は色々あります。スライスを直すという1点だけを見れば、先程紹介した方法でも直すことが出来るかもしれません。ですが、あなたが本当に求めているのは綺麗なスイングで狙った所に真っ直ぐ飛ばしてスコアを良くすることだと思います。そうなるとスイングを崩してでもスライスだけを直せば良いというわけでなく、総合的に良くしていくことが大切です。基本動作を大きく崩さないようにしながら、スイング軌道とフェースが開かなく出来ればスライスはなくなります。それではスイング軌道を直すドリルと、フェースが開かなくなるドリルをお伝えします。

0.まず自分のスイング軌道をチェックしよう

スイング軌道を直すためにはまず自分がアウトサイドインなのか、インサイドアウトなのか知る必要があります。スライスが出るのでしたらほとんどの人がアウトサイドインだと思いますが、インサイドアウトでフェースが開いて酷くスライスしているのかもしれません。

まずボールをセットします。そのボールの周りにサイコロの5の様な形で別のボールをセットします。大体横幅は手の平1つ分。縦はクラブがギリギリ通るくらいの隙間。この中で真ん中にあるボール(構えてあるボール)だけを打てればスイング軌道が正しいということになります。アウトサイドインなら自分から見て右奥のボールと左手前のボールに当たるはずです。インサイドアウトならその逆で右手前のボールと左奥のボールに当たるはずです。この方法をやり続けてもスイング軌道を変えることが出来ます。

1.スイング軌道を直すドリル

自分のスイング軌道がアウトサイドインなのかインサイドアウトなのかわかったら、次はスイング軌道を直すドリルに挑戦してみましょう。

1.アウトサイドイン、インサイドアウト両方に効くドリル

スイング軌道を直す練習は数多くありますが、私の一番のオススメのドリルは往復素振り。普通にトップまで上げてそのまま左右対称の位置まで振ります。そのままの勢いでまたトップに戻り振ることを繰り返します。リズムが崩れると左右対称に振ることが出来ません。上体の力を抜いて左右対称になる様に何度も繰り返しましょう。力が抜けてくるとクラブは最短距離で動こうとします。そうすると自然とスイング軌道が良くなるのです。

2.アウトサイドインに効くドリル

スライスを打つ人の大半はアウトサイドインです。そこでアウトサイドインに効果のあるドリル、左手一本ドリルを紹介します。その名の通り左手一本で球を打つドリルです。初めは難しいと思いますので、小さい振りから始めるのが良いでしょう。左手一本で振るのが難しい人は右手左手首を掴んでサポートしながら打ってください。

アウトサイドインの原因は右手に力が入ることと、体が開く事です。このドリルをすれば右手は使えないので体の開きに気をつけて打てばアウトサイドインが直ります。

3.インサイドアウトに効くドリル

インサイドアウトを修正するドリルを紹介します。右足にボールのカゴなどを踏んで右サイドが高くなる様にします。そのままボールを打ちます。イメージとしては低いボールを打つ様な感じです。インサイドアウトで振る人はダウンスイングで右サイドが下がりクラブが寝ます。その状況を強制的に変えるとクラブが立つ様になりインサイドアウトが修正されます。ボールのカゴが無い場合やもっと手軽にドリルをしたい場合は、アドレスからフィニッシュまで右足を突っ張ったまま練習する感じでも似た様な効果があります。こちらは簡単に出来るのでどこでも出来るのが特徴です。

スライスといっても、左に飛び出してから右に曲がるのか、右に飛び出してさらに右に曲がるのかによって違います。右に飛び出して右に飛び出すスライスを打つ人はインサイドアウトで振っています。インサイドアウトで振ると通常はフック系の球になりますが、フェースをコントロール出来ない初心者だと大きなスライスになる場合があります。

2.フェースが開かなくなるドリル

スライスする原因はスイング軌道とフェースの向きです。スイング軌道が直ったら次はフェースの向きにも気をつけてください。フェースはインパクトの時に目標に対して真っ直ぐ向いていれば球が目標に飛んでいきます。フェースの向きをチェックするドリルを紹介します。実際に打つつもりで振り上げてダウンスイングでクラブと地面が平行になった所で止めます。その時にフェースの向きが前傾角度(自分から見て11時)と同じになっているかチェックして下さい。フェースの向きが前傾角度と同じであればインパクトでもフェースが真っ直ぐになりますが、ここで開いていると相当腕を返さないとスライスします。このドリルを何度も繰り返す事で正しいフェースの使い方を覚えることができます。

まとめ

一概にスライスと言ってもスイングは100人いれば100通りあるように原因は様々です。今回お伝えしたのは多くの人がスライスを直そうとした時に陥りやすい罠とスライスの原因、直し方です。もちろんこれが全てではありませんが、多くの人に当てはまる直し方を今回お伝えしました。クセをとるには何度もドリルを繰り返す必要があります。一回やってダメだからと言って諦めずに、何度も反復練習すればスライスは直ると思いますよ。スライスが直れば今まで曲がっていた分、前にボールが飛ぶので飛距離も伸びてきます。そうなるとより短い番手でグリーンを狙えるので、グリーンオンの確率が高くなりスコアアップが望めます。スライスを直してスコアアップを目指しましょう。

 

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鈴木
鈴木

PGA(日本ゴルフ協会)ティーチングプロ。ゴルフ歴は30数年。小さいころからPGAティーチングプロである父の指導の元ゴルフの練習に励む。高校を卒業したのち神奈川県にあるゴルフ場の研修生として働く。25歳でPGA(日本ゴルフ協会)会員となりレッスン活動に励む。現在は某ゴルフスクールでレッスンしている。誰にでも分かりやすく楽しいレッスンを心がけています。

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