ゴルフオタク > ゴルフ練習 > 【プロ解説】ダウンスイングのやり方間違ってない?正しいからだの動かし方

【プロ解説】ダウンスイングのやり方間違ってない?正しいからだの動かし方

ゴルフでもっとも大切な動きと言われるダウンスイング。バックスイングが特徴的なプロはいますが、その様なプロでもダウンスイングの動きはその他のプロとほとんど同じです。それではどの様にダウンスイングをするのが正解なのでしょうか?

※本ページは、アフィリエイトプログラムを利用しています。

ゴルフスイングで大切なことは色々ありますが、その中でもダウンスイングは特に重要です。バックスイングは多少間違っていても問題ありませんが、ダウンスイングが間違っているとさまざまなミスに繋がるからです。私はPGAティーチングプロの資格を取得しておりゴルフ歴35年ゴルフレッスン歴17年で様々なスイングを見てきましたがバックスイングが特殊でもダウンスイングが正しく上手い人は多いですが、バックスイングが良くてもダウンスイングで間違っていると効率の良いスイングにはなりません。間違ったダウンスイングをしていると、ダフリやトップが出たり本来の飛距離が出なかったりするのでこの機会に正しいダウンスイングを覚えましょう。

ダウンスイングとは

正しいスイングに正しいダウンスイングは不可欠です。ダウンスイングとはクラブを振り下ろす動きです。ゴルフ用語を簡単に説明すると始動でクラブを上げる動きをバックスイング、上がったクラブをボールに向けて下す動きがダウンスイング、打った後の動きをフォロースルー、最後がフィニッシュとなります。

どの動きも大切ですが特に大切な動作がダウンスイングです。バックスイングで体を捻り捻った体を正しく戻すことで飛距離が出て方向性も良くなります。逆にダウンスイングを間違えると飛距離、方向性とも悪くなりスコアアップが遠くなるでしょう。

ダウンスイングの役割

ダウンスイングの役割を2つ上げるなら飛距離を出すことと、方向性を出すことです。飛距離は主に下半身の動かし方で、バックスイングで捻った体を正しく巻き戻す動きや回転の速さ、クラブの正しい解放により行なっていきます。方向性は主に上半身の動かし方です。基本的にゴルフクラブのフェースは開こうとします。開こうとするフェースをどうやって正しいインパクトにするのか、これが上半身の役割です。下半身の動きと上半身の動きが連動して動くようになれば良いダウンスイングになるでしょう。

ダウンスイングの正しい順番

多くの人はダウンスイングはどの順番で動かせば良いのか疑問に思っているのではないでしょうか?順番を間違えるとどんなに良いバックスイングをしても無駄になってしまいます。正しい順番は下半身が先に動いて上半身が遅れて動く順番です。プロのスイングを細かく見てください。ダウンスイングではどのプロも例外なく腰が回り上半身が遅れて動いています。切り返しで上半身から動き出すプロは誰一人としていません。上半身から戻すとせっかくバックスイングでできた下半身と上半身の捻転差がすぐに解けるため、パワーを最大限伝えることができないからです。

下半身から動き出すと言っても動かす方向や力の入れ方を間違えると最大限の飛距離は出せませんので気をつけましょう。動かす順番が分かったところでもう少し細かく見ていきましょう。

軸回転が大切

ゴルフの基本は軸回転です。コマを意識していただけると分かりやすいと思います。速く回転している時は軸がずれず回っていますが、止まる直前は軸が不安定になり回転も遅くなります。ゴルフも軸が大切です。軸がずれると正しく速く回転ができません。よくある勘違いが体重移動です。体重移動というと一般的にはバックスイングで右足に体重を乗せてダウンスイングで左足に体重を乗せる動きです。早く回転するためには多少の体重の移動は必要ですが、あまり大きい体重移動は必要ありません。左右の移動が大きすぎると軸が傾き回転ができなくなるのです。左右の体重移動は最小限に抑えてその場で回転できるようにしましょう。

ダウンスイングでの足の使い方

1.左踵(かかと)に踏み込む

ダウンスイングで速く回転すればそれだけ飛距離を出すことができます。速く回転するためには下半身の使い方が重要です。左右の体重移動が大きいと回転が上手くできません。バックスイングで右足内側で体重を受け止め上半身を捻ります。この捻った体の力を利用するためには上半身から戻すのではなく下半身から戻りながら戻すことでインパクトに向けて一気に加速することができます。腰が元の位置に戻る程度には左に踏み込む必要がありますが、左への移動が多すぎると軸がずれて速く回転ができませんので、踏み込む方向が大切です。

体を速く回転させるためには左踵(かかと)に踏み込むのが正解です。

2.地面反力を使う

さらに細かくお伝えすると前後の移動だけではなく上下の移動をすることで更にスピードは上がります。ダウンスイングの始動で一瞬沈み込んだ体を地面を蹴ることで地面からの反発を使って回転に繋げて行きます。これが地面反力です。ただしこれを取り入れようと自己流でやるのはおすすめしません。うまく行けば地面からの反発を使って飛距離を出すことが出来ますが、多くの場合ただ前傾角度が崩れて伸び上がっているだけです。ただ伸び上がっているだけではミート率も極端に落ちるのに加えて飛距離もでません。もし地面反力を使って飛距離を出したいのであれば信頼できるプロを見つけてレッスンに通うのが良いと思います。

3.その場で回転する

レッスンに通っていなくて、自己流でシンプルに上手くなりたい人には最低限の体重移動でその場で回転する方法がおすすめです。先程簡単に左踵に踏み込むことをお伝えしました。これは左足の動かし方です。左足は左踵に踏み込みながら徐々に左膝を後ろに伸ばしていくのが正解です。右足は左足に寄せる意識ではなく右下の地面を押すような意識で右足太ももの裏(ハムストリングス)が張るようにして蹴っていきます。このようにすることで右腰の位置が高いまま回転することができます。いわゆる昔から言われるベルトが地面と平行にまわる状態です。前傾が保てていて右腰が高い状態で体が回転すると自然とダウンブローの軌道で打つことができるのでゴルフが簡単になります。

ダウンスイングでの腕の使い方

1.タメを作る

ダウンスイングの腕の使い方はどうすれば良いのでしょうか?基本的には腕は体に付いているだけのイメージですが、全く使っていないと多くの場合フェースが開きスライスしてしまいます。ダウンスイングを下半身で始動して何も意識しなければ肩、腕も一緒に回転するはずです。一緒に回転すればクラブの軌道がアウトサイドインとなりスライスしてしまいます。

 

ポイントは腕に限らず上半身は柔らかくすることです。なぜかというと、切り返しで下半身と上半身の時間差を作れるからです。よく勘違いしている人がいますが、捻転差が最大になるのはトップではありません。確かにトップでも捻転はしますが、下半身からダウンスイングを行ない上半身が遅れてくる切り返しが一番捻転差が強くなります。この捻転差が大きければ大きいほど飛距離は出ます。

ダウンスイングは下半身が先行しますが上半身が遅れることで一瞬の間が生れます。この間があるので腕は下に下がり体の近くを通ります。腕が体の近くを通れば腕とクラブに角度が付き(タメ)インパクトで一気に解放することで飛距離が生れます。

2.フェースを戻す

タメを作るだけではフェースは開くのでインパクトに戻す方法が2つあります。

1つはバックスイングからダウンスイングまでフェースを開かないようにする方法。ヘッドが昔に比べ大きくなっているので最近はこちらが主流です。特にヘッドスピードの速い人がフェースを開くと戻すのが難しくなり安定しません。ヘッドスピードの速い人はフェースローテーションを抑える方が良いでしょう。

 

もう1つの方法は開いたフェースをインパクトで戻す方法です。こちらはヘッドスピードがでなくて悩んでいるシニア層におすすめのやり方です。クラブを左右対称に鞭のように使うことで少ない力で効率よく飛ばすことができます。体が硬くてもその分、腕とクラブの運動量を増やせるメリットがあります。どちらの方法をするにしてもフェース管理は必要です。

 

グリップによって変わりますが、スクエアグリップ~軽いフックグリップであればダウンスイングで右手の平は徐々に下を向いてきます。1つの基準がクラブが地面と平行になったポジションではフェース面が前傾角度と同じになるようにして下さい。このポジションはフェースローテーションが大きいスイング、小さいスイングにかかわらず同じです。もしこのポジションでフェースが開いていたらインパクトで戻すのは難しく安定しません。まずはゆっくり素振りをしてフェースの面を確認しましょう。

全体のリズムも大切

ダウンスイングの形を気にすると忘れがちなのがスイング全体のリズムです。よくあるのがバックスイングがゆっくりでダウンスイングに急加速するパターンです。松山英樹みたいにトップで止まっても体を使って加速できるのであれば問題ありませんが、できる人は稀です。ダウンスイングだけ速くなる人の多くは上半身が力み腕だけで振っています。力任せに腕だけで振ると安定しないのは当然です。

 

なるべくダウンスイングで急加速せず全体のリズムを整えましょう。リズムが整うとスイングのバランスが良くなりミート率も上がります。リズムを整えるのに簡単にできるおすすめのドリルがあるので紹介します。それはスイング中、息を一定に吐き続けるドリルです。始動からゆっくり息を吐き続けるだけです。ポイントは吐く息の量を一定にすることです。リズムが良ければ一定の量を吐き続けることができますが、力が入ったり急加速すると息が止まったり一気に吐き出すことになります。このドリルは道具も使わず簡単にできるので是非やってみましょう。

まとめ

今回はダウンスイングについてお伝えしました。プロゴルファーのスイングを見ると人それぞれで1人として同じスイングの人はいません。しかしダウンスイングを見ると似たような形になっています。ゴルフではダウンスイングが正しければボールは正しく飛んでいきます。今回お伝えしたことができているか確認して正しいダウンスイングを身につけましょう。

関連記事

この記事が気に入ったら
「いいね!」をしよう
鈴木
鈴木

PGA(日本ゴルフ協会)ティーチングプロ。ゴルフ歴は30数年。小さいころからPGAティーチングプロである父の指導の元ゴルフの練習に励む。高校を卒業したのち神奈川県にあるゴルフ場の研修生として働く。25歳でPGA(日本ゴルフ協会)会員となりレッスン活動に励む。現在は某ゴルフスクールでレッスンしている。誰にでも分かりやすく楽しいレッスンを心がけています。

ゴルフオタク > ゴルフ練習 > 【プロ解説】ダウンスイングのやり方間違ってない?正しいからだの動かし方